

数学では確率や行列、放物線に関する設問で差がついている。特に放物線の問題では多くの変数を扱えるかがカギとなるので、意識して対策を進めたい。また国語では、文系同様、理由や指示語の内容の読み取り問題の対策を進めることや、答案での表現力を意識して完成度を上げていくことが、差をつけるポイント。
第一問の長文の問題では、(A)の要約の問題で結論に言及できていなかったり、自分の背景知識も要約内容に含めてしまったためか、解釈を拡大しすぎていたり、文章の論点と逸れた内容に要約していた答案もちらほらあった。(B)は出来が悪く、特に(4)は5人に1人程度しか正解できていなかった。
第二問の英作文では、(A)の出来があまりよくない。特に、because以降の内容が、例えば「なぜなら評価を受けた方が先生にとって良い」など、理由になっていなかったり、理論が飛躍している答案がめだった。(b)は割と出来ていたが、指定の語数をオーバーしていたり、前置詞の使い方を誤っている答案も見受けられた。
第三問のリスニング問題では、(A)と(B)の出来がよかったが、(C)から差がついた。
第四問では、(A)は(4)と(5)の正答率が低かった。(B)は、自然な日本語になっていない答案が多く見受けられ、(2)ではcompanyを「仲間」と訳す誤答が多かった。(3)の出来が一番出来が悪く、「needlessly I thought」などの挿入句の意味を正確に読み取れていない答案がめだった。
第五問では、(3)の不要語を含んだ並び替えで、不用語を排除していないミスがある誤答が見受けられたが、他はよくできていた。
第一問の現代文では、(四)で点を落とした答案が多かった。(六)の漢字の問題では、トメハネをきちんと書いておらず減点される答案が多く見受けられた。また、例えば設問文が「~とはどういうことか?」となっているのに対して、「~ということ。」と答えるように、設問文の問い方に合わせた答え方をできていない答案もたまにあった。
第二問の古文は、全体的に出来ていたが、(一)は主語・目的語を適切に補っている回答が多く見られた。また、「恥づかしき」などの重要古語の知識不足で失点している例も少なくなかった。
第三問では、(三)の出来が特によかった。しかし、(三)と(五)では誤答も多く、どちらも「此」という指示語の指す内容を正確に読み取れているかどうかで差がついた。
第1問は力学の問題。Iの(1)は、最初の運動量保存の式が書けない答案が多かった。(2)も加速度を示せていない答案が多く、Iがすべてできているものは3割程度。IIやIIIも定番の問題のはずだが、完答にたどり着けていない間違いが多かった。
第2問は電磁気の問題。I、IIはIの(2)でNが抜けている例が多かった以外は、ほぼできていた。一方、IIIはあまり問題集等で見たことがないためか、(1)がなんとか解けるかどうかで、(2)(3)はほとんどできていないといった状況だった。
第3問の波動では、I・IIは一般的な問題集でも見られる典型的な問題で、満点の答案がほとんどだった。ただ若干、正弦波の式を理解していないと思われる答案も見受けられた。IIIの(3)はうなりの公式を間違えて5割程度の出来、IIIの(4)の現象考察は1割程度の出来だった。
全体では、第3問が得点しやすく、第1問が得点しにくかったようだ。
第1問(理論化学)のIでは、(ア)・(イ)は多くの人ができていたが、(ウ)は物質量そのものを求めるのではなく比を求めるのに気づくがどうかで差がついた。(エ)では、低温時の水蒸気圧を使えるかどうかで差がついていた。IIの(オ)は分子運動に触れていない答案が多数、(カ)は電離した後の物質量を示すところ、(キ)は水が電離していることに気づくところで差がついた。
第2問(理論・無機化学)は、Iの(ア)でエネルギーについて記述があるかないか、(イ)の有効核電荷の記述があるかないか、IIでは(カ)のマグネシウムイオンについての記述があるかどうかで差がついた。
第3問(有機化学)は、Iの(エ)のHで間違いが多い程度で、あとは出来がかなりよかった。他にはたまにケアレスミスで炭素の数が異なるものが見られた。IIは(オ)で分子間力に触れていないも答案もあった。また(ク)の出来は悪く、直線的な構造は言及されているがその理由はない答案がめだった。
全体的には第1問が最も得点しにくかったようだ。
第1問は細胞間情報伝達の問題で、IのB、IIのA、IIIのBでミスが見られた。IのBはセクレチンの知識があるかどうか、IIのAは神経筋接合部のことと気づいているかどうか、IIIのBは用語の書き間違いをしたか否かで差がついたようだ。
第2問は行動と遺伝子に関する問題。IIのBが1つしか選べていない答案も多少見られた。特に出来が悪いのはIIIのEで、忌避反応についてはほとんど説明できている答案は無かった。それ以外の小問はほとんどできている。
第3問は植物群落の問題。IのCも1つしか選べていない答案が見られた。Dはハーディ・ワインベルグの法則を用いる問題だが、法則自体をわかっていないためか、出来は悪かった。IIではA(a)とDの出来が悪く、A(a)では解答に必要な2つの要素のうちの片方が抜けることが多く、Dではササの条件を設定していない答案が多数見られた。
全体的には第3問が最も得点しやすかったようだ。
数学では、計算量の多い問題で計算ミスによる失点がめだった。これからの対策で、計算量にかかわらず安定した解答ができるように、このような形式の問題に慣れておきたい。
英語では、英作文、特に「煙に巻く」など日本語の意味を解釈してから英訳する問題の対策が、他の受験生と差をつけられるポイントだ。また、国語で大きく差をつけられるのは、本文全体の趣旨を問う問題だ。
第I問、第II問の和訳では、まず、長い句、節の修飾関係がつかめていない答案が多く見られた。第I問(1)such as a bereavementの句とso extreme…childの節が何を修飾しているのかや、第II問(3)ではWhenever I read about…or bothまでが1つの副詞節を成していると分かるかで大きく差がついた。第I問(2)でless good reasonを「よい理由が少ない」と訳出しているものや、第II問(1)のthe surprisesを単に「驚き」とだけ訳出している答案など、文脈をふまえた訳語を使用できていない答案も多く見受けられた。
第III問の英作文では、問題文の日本語の意味を勘違いしているものが目立つ。例えば(1)の「煙に巻く」、「受け売り」や(2)の「思い出に浸る」などの日本語での意味を正しく理解していないと思われる解答もあった。細かいところでは、冠詞のミスが多く見られた。(2)では、「プレゼント」は特定されないのに、the presentとしてしまっている例など、時制や単数・複数などの細かい文法ミスによって減点されるものも見受けられた。
(甲)の第1問の計算問題は、比較的よくできていた。問2のような、簡潔な問題設定であるがゆえにとっつきにくい問題で出来がよくなかった。
(甲)の第2問の図形問題は、比較的抽象的な幾何の問題で、あまり見かけない記号もあったため、全体的に苦戦している答案が多く見られた。
(甲)の第3問の整式の問題において、背理法や対偶を用いることを見抜けている答案はあったが、その後どうすればよいのかわからずに解答が終わっている答案が多かった。
(甲)(乙)の第4問は数列の極限についての証明問題だが、証明の際にグラフなどを根拠にしており、その意味が曖昧になっているものや、意味を成していない答案もあった。このような答案は、不等式により正しく評価しているものに対して大きく差をつけられていた。
(甲)(乙)の第5問は確率漸化式を立て、それを解く問題だが、漸化式を立てる段階に至らない答案が多く見られた。 の確率の推移を求める際に、解答解説のように、n-1回目とn回目の関係が間違っている例が多く見受けられた。
(甲)(乙)の第6問は楕円と直線の交点に対する設問で比較的解答の方針は立ちやすい問題だったが、計算量が多く、計算ミスや解答途中で立ち往生している答案が見られた。
(乙)の第1問の計算問題は比較的よくできていたが、問1はその計算量の多さから第1問の中でも比較的正答数は少ない。
(乙)の第2問は三角関数の不等式を満たす の集合を求める問題だが、和積公式が思い出せない、あるいは使いこなせない答案が多く見受けられた。
(乙)の第3問の整式の問題は、問題文で与えられた数列の定義式をどのように用いればいいのかわからず、途中で解答が終わっている答案が見られた。また、係数比較を用いるものや、数学的帰納法により を導出しようとしている答案についても、計算量の多さから計算ミスをしている答案が多かった。
第1問の免疫の問題では、問1の(1)の単答記述はよくできていた。(2)は抗体の分子構造を図示する問題だが、図示するように指示された部位の位置を正しく示せていない答案が多く見られた。また、問6のツベルクリン反応の仕組みを実験データから読み取る問題は出来が悪かった。ツベルクリン自体には白血球を誘引する働きはないが、ツベルクリンによって白血球が変形するというような誤った解釈をしている答案が見受けられた。
第2問の遺伝や形質発現と核酸の問題については、問4や問5、第3問の問3、問5は、白紙答案が多く見られた。解くのに時間がかかるため、後回しにされたためかもしれない。
第4問の生物の集団や生物の進化と分類の問題では、問1の空所補充問題は最も出来がよかったが、問1の(オ)で「新生」を「新生代」というように不要な語句を足してしまうミスもわずかながら見られた。
第I問の慣性の法則の実験の問題では、(エ)や(オ)で誤答が多く見受けられた。これらは後半の(コ)以降に大きくかかわるため、(エ)・(オ)が出来ているか否かで点数に大きな差がついた。時刻tでのおもりの位置がxであることや、自然長からの伸びが問われていることなどの、問題文の条件の理解で差がついていた。
第II問の電磁気の問題については、全体的にあまり出来はよくない。特にばねで結ばれた二物体の運動(イ,ロ)や,誘導起電力の向きの考察(ハ)~(ホ)でつまずいてしまっているものが多くあり、この2点ができればかなりの差がついた問題だった。
第III問の波の問題においては,まず(1)が見慣れない問題設定だったためか,v=Aϖという関係に気づけるかどうかで出来に差が出ていた。一方(2)は、(お)で反射波の符号が誤っているものが散見された。xを少しずらしてみるなどして確かめてみるとよい。また(3)は偏光板を扱う発展的な内容だったためか、正答率は低かった。