予想問採点者に聞く「差がつく問題」

速報!東大特講√T・京大特講√K 予想問演習「採点・アドバイスサービス」からの東大・京大受験生の現状 ~理系編~

 東大特講・京大特講の「直前対策講座」では、徹底した入試分析による良質な予想問を用い、本番を意識した演習ができる。特に『予想問演習』のうちの第3回の解答用紙を提出すると、東大・京大入試のプロの採点者があなたの答案を客観的に採点。「採点者に伝わる答案」になりえているか確認したうえで、解答・解説にはない解答の評価や対策法をアドバイスする。   
 今回も前回に引き続き、第1期に提出された答案の出来について、東大特講・京大特講の採点者にインタビューした結果から見えてきた各科目の失点傾向や差がついた箇所について報告する。同じく東大・京大を受験するライバルがどの程度の答案作成力を、持っているのか、未完成な部分やつまずきやすいポイントはどこなのかが見えてきた。ぜひ参考にしてほしい。

東大理系

数学では確率や行列、放物線に関する設問で差がついている。特に放物線の問題では多くの変数を扱えるかがカギとなるので、意識して対策を進めたい。また国語では、文系同様、理由や指示語の内容の読み取り問題の対策を進めることや、答案での表現力を意識して完成度を上げていくことが、差をつけるポイント。

【東大英語】第一問の長文の要約、第二問の英作文の(A)、第四問の不要語の問題で差がつく!

第一問の長文の問題では、(A)の要約の問題で結論に言及できていなかったり、自分の背景知識も要約内容に含めてしまったためか、解釈を拡大しすぎていたり、文章の論点と逸れた内容に要約していた答案もちらほらあった。(B)は出来が悪く、特に(4)は5人に1人程度しか正解できていなかった。
第二問の英作文では、(A)の出来があまりよくない。特に、because以降の内容が、例えば「なぜなら評価を受けた方が先生にとって良い」など、理由になっていなかったり、理論が飛躍している答案がめだった。(b)は割と出来ていたが、指定の語数をオーバーしていたり、前置詞の使い方を誤っている答案も見受けられた。
第三問のリスニング問題では、(A)と(B)の出来がよかったが、(C)から差がついた。
第四問では、(A)は(4)と(5)の正答率が低かった。(B)は、自然な日本語になっていない答案が多く見受けられ、(2)ではcompanyを「仲間」と訳す誤答が多かった。(3)の出来が一番出来が悪く、「needlessly I thought」などの挿入句の意味を正確に読み取れていない答案がめだった。
第五問では、(3)の不要語を含んだ並び替えで、不用語を排除していないミスがある誤答が見受けられたが、他はよくできていた。

編集部から
中でも気になった誤答が長文問題だ。長文では、設問文で何が話題になっているかを常に意識して読解できたかどうかが、答案の記述へ如実に表れた。段落構成を解答する問題の得点が低いということは、論旨を読み取れなかった受験生が多いということ。しかし、本問は専門的な単語の知識がなくても具体例を読み取ることによって、全体の論旨を把握し設問に対応することは可能な問題であった。東大受験生レベルの基本的な論理的思考力があれば、ある程度は文脈から得点可能なはずである。一読して不案内なテーマであったとしても、最後まで諦めずに論旨を追いたい。
【東大国語】第一問の(四)、第二問の(三)といった理由や指示語の内容の読み取りや答案での表現力で差がつく!

第一問の現代文では、(四)で点を落とした答案が多かった。(六)の漢字の問題では、トメハネをきちんと書いておらず減点される答案が多く見受けられた。また、例えば設問文が「~とはどういうことか?」となっているのに対して、「~ということ。」と答えるように、設問文の問い方に合わせた答え方をできていない答案もたまにあった。
第二問の古文は、全体的に出来ていたが、(一)は主語・目的語を適切に補っている回答が多く見られた。また、「恥づかしき」などの重要古語の知識不足で失点している例も少なくなかった。
第三問では、(三)の出来が特によかった。しかし、(三)と(五)では誤答も多く、どちらも「此」という指示語の指す内容を正確に読み取れているかどうかで差がついた。

編集部から
英語同様に、設問の問われ方を無視した解答は論外だ。基本中の基本を大切にしよう。
現代文で差がついた問題、第一問(四)は、傍線部を問題文全体でどのように定義されているかを端的にまとめ直す問題だ。傍線部の前後だけを見て単に当てはまる箇所を抜粋するのではなく、筆者の主張を踏まえて端的に(場合によっては別の言葉を創出して)まとめることが必要になる。東大受験生となれば、問題文の読解の際、すでに筆者の主張や文構造などはまとめながら取り組む人がほとんどであると思うが、そういったメモを活用しながら、解答要素が漏れていないかを解答作成後に冷静に見直しておきたい。
【東大数学】第1問、第2問を確実にとり、第3問の確率や第6問の行列で取れるかどうかで差がつく!
第1問は三角関数、極限の問題で、満点の答案が多く見られた。ただsinθ/(2のn乗)≠0を示していない減点がめだった。また、帰納法ではなく、2倍角の公式を繰り返し使って明らかなどといった答案もあり、理解できているかが怪しい答案もいくつか見られた。
第2問の多変数関数の値域を求める問題はよくできていた。(2)ではxy平面上に図示して幾何的に解く例もあった。この場合、なぜこの点で最大なのかをきちんと示していなくて減点されている答案もあった。
第3問は確率の問題で、まれに周の長さ3を1辺の長さだと勘違いしている答案もあった。本解のように場合分けした答案だと途中で場合分けのヌケモレがあって満点が少なく、別解のように漸化式を用いた答案だと満点もちらほら見られた。
第4問は放物線の問題で、解ける人は15~20点、解けない人は0点といった差のついた問題となった。できていない答案は変数が多すぎて混乱してしまっているものがほとんどだった。 第5問は整数問題で、あまり解けていない。(1)では帰納法を使わない答案もあったが、そういった答案は(2)はまず解けていない。(1)は6~7割程度、(2)は2割程度の出来、(3)はほとんどできていない。
第6問は行列の問題で、pn,qnは6~7割の解答で求められていたが、その唯一性は示されていない答案がほとんどだった。
全体を通じ、第1問、第2問が点を取りやすく、第4問、第5問が点を取りにくいといえるだろう。


編集部から
全体を通じ、第1問、第2問は絶対取るべき問題、第3問、第6問で差がつくと言えるだろう。
第1問、第2問のように、求められていることが明解な問題は確実に得点すべき。前提条件や解は、採点者にきちんと伝わるように丁寧に示すなど、基本的なところに注意を払いたい。差をつけやすい第3問は、煩雑になりがちな「場合分け」による解答ではなく、別解のような他の解き方をあらかじめ選択することによって、抜け漏れを未然に防ぐのも方法だ。
東大数学では完答がほとんど発生しないような難問も出題されることがある。このような場合は取捨選択の見極めが肝要だ。どの程度まで時間をかけるのか、自分なりに目安を持っておこう。
【東大物理】典型的な第1問のⅡ・Ⅲ、第2問のⅠ・Ⅱ、第3問のⅠ・Ⅱは確実に押さておきたい!

第1問は力学の問題。Iの(1)は、最初の運動量保存の式が書けない答案が多かった。(2)も加速度を示せていない答案が多く、Iがすべてできているものは3割程度。IIやIIIも定番の問題のはずだが、完答にたどり着けていない間違いが多かった。
第2問は電磁気の問題。I、IIはIの(2)でNが抜けている例が多かった以外は、ほぼできていた。一方、IIIはあまり問題集等で見たことがないためか、(1)がなんとか解けるかどうかで、(2)(3)はほとんどできていないといった状況だった。
第3問の波動では、I・IIは一般的な問題集でも見られる典型的な問題で、満点の答案がほとんどだった。ただ若干、正弦波の式を理解していないと思われる答案も見受けられた。IIIの(3)はうなりの公式を間違えて5割程度の出来、IIIの(4)の現象考察は1割程度の出来だった。
全体では、第3問が得点しやすく、第1問が得点しにくかったようだ。

【東大化学】第2問の理論・無機化学、第3問の有機化学などの記述問題を押さえたい!

第1問(理論化学)のIでは、(ア)・(イ)は多くの人ができていたが、(ウ)は物質量そのものを求めるのではなく比を求めるのに気づくがどうかで差がついた。(エ)では、低温時の水蒸気圧を使えるかどうかで差がついていた。IIの(オ)は分子運動に触れていない答案が多数、(カ)は電離した後の物質量を示すところ、(キ)は水が電離していることに気づくところで差がついた。
第2問(理論・無機化学)は、Iの(ア)でエネルギーについて記述があるかないか、(イ)の有効核電荷の記述があるかないか、IIでは(カ)のマグネシウムイオンについての記述があるかどうかで差がついた。
第3問(有機化学)は、Iの(エ)のHで間違いが多い程度で、あとは出来がかなりよかった。他にはたまにケアレスミスで炭素の数が異なるものが見られた。IIは(オ)で分子間力に触れていないも答案もあった。また(ク)の出来は悪く、直線的な構造は言及されているがその理由はない答案がめだった。
全体的には第1問が最も得点しにくかったようだ。

【東大生物】知識問題は得点するのは前提、論述で書き逃しのないようにしたい!

第1問は細胞間情報伝達の問題で、IのB、IIのA、IIIのBでミスが見られた。IのBはセクレチンの知識があるかどうか、IIのAは神経筋接合部のことと気づいているかどうか、IIIのBは用語の書き間違いをしたか否かで差がついたようだ。
第2問は行動と遺伝子に関する問題。IIのBが1つしか選べていない答案も多少見られた。特に出来が悪いのはIIIのEで、忌避反応についてはほとんど説明できている答案は無かった。それ以外の小問はほとんどできている。
第3問は植物群落の問題。IのCも1つしか選べていない答案が見られた。Dはハーディ・ワインベルグの法則を用いる問題だが、法則自体をわかっていないためか、出来は悪かった。IIではA(a)とDの出来が悪く、A(a)では解答に必要な2つの要素のうちの片方が抜けることが多く、Dではササの条件を設定していない答案が多数見られた。
全体的には第3問が最も得点しやすかったようだ。

編集部から
意外にも典型的な問題での失点が目立った。例えば物理のⅢのような「定番の問題」で落としたくない。
化学についても同様で、有機化学などは対策が遅れがちであるからこそ、皆が着実に得点している問題ではケアレスミスに配慮し、失点を防ぐことが必要である。
生物については、論述で細かな部分にまで配慮し、解答要素の漏れがないように記述ができたかどうかがポイント。知識問題は皆が得点できるため、論述対策で差がつくと心得たい。

京大理系

数学では、計算量の多い問題で計算ミスによる失点がめだった。これからの対策で、計算量にかかわらず安定した解答ができるように、このような形式の問題に慣れておきたい。
英語では、英作文、特に「煙に巻く」など日本語の意味を解釈してから英訳する問題の対策が、他の受験生と差をつけられるポイントだ。また、国語で大きく差をつけられるのは、本文全体の趣旨を問う問題だ。

【京大英語】第一問の長文の要約、第二問の英作文の論理構造、第四問の不要語の問題で差がつく!

第I問、第II問の和訳では、まず、長い句、節の修飾関係がつかめていない答案が多く見られた。第I問(1)such as a bereavementの句とso extreme…childの節が何を修飾しているのかや、第II問(3)ではWhenever I read about…or bothまでが1つの副詞節を成していると分かるかで大きく差がついた。第I問(2)でless good reasonを「よい理由が少ない」と訳出しているものや、第II問(1)のthe surprisesを単に「驚き」とだけ訳出している答案など、文脈をふまえた訳語を使用できていない答案も多く見受けられた。
第III問の英作文では、問題文の日本語の意味を勘違いしているものが目立つ。例えば(1)の「煙に巻く」、「受け売り」や(2)の「思い出に浸る」などの日本語での意味を正しく理解していないと思われる解答もあった。細かいところでは、冠詞のミスが多く見られた。(2)では、「プレゼント」は特定されないのに、the presentとしてしまっている例など、時制や単数・複数などの細かい文法ミスによって減点されるものも見受けられた。

編集部から
やはり差がついたのは、文脈をふまえた英訳ができるかどうかの点や、英作文ので「出題文の日本語⇒平易な日本語」への置き換えを正しくできるかどうかなど、根本的な国語の基礎力が結果に表れる問題のようだ。
英語とはいえ、文章の構築に必要な力は国語と共通だ。英語という教科の枠に気負い過ぎることなく、シンプルに考えれば、全体の文章の流れがおかしい点や論理的に意味が通らず破綻していることに、気付くことだろう。最後に冷静な視点で確認することを心がけたい。
【京大数学】乙の第一問や第三問、(甲)・(乙)の第六問のように計算問題で案外差がつく!

(甲)の第1問の計算問題は、比較的よくできていた。問2のような、簡潔な問題設定であるがゆえにとっつきにくい問題で出来がよくなかった。
(甲)の第2問の図形問題は、比較的抽象的な幾何の問題で、あまり見かけない記号もあったため、全体的に苦戦している答案が多く見られた。
(甲)の第3問の整式の問題において、背理法や対偶を用いることを見抜けている答案はあったが、その後どうすればよいのかわからずに解答が終わっている答案が多かった。
(甲)(乙)の第4問は数列の極限についての証明問題だが、証明の際にグラフなどを根拠にしており、その意味が曖昧になっているものや、意味を成していない答案もあった。このような答案は、不等式により正しく評価しているものに対して大きく差をつけられていた。
(甲)(乙)の第5問は確率漸化式を立て、それを解く問題だが、漸化式を立てる段階に至らない答案が多く見られた。 の確率の推移を求める際に、解答解説のように、n-1回目とn回目の関係が間違っている例が多く見受けられた。
(甲)(乙)の第6問は楕円と直線の交点に対する設問で比較的解答の方針は立ちやすい問題だったが、計算量が多く、計算ミスや解答途中で立ち往生している答案が見られた。
(乙)の第1問の計算問題は比較的よくできていたが、問1はその計算量の多さから第1問の中でも比較的正答数は少ない。
(乙)の第2問は三角関数の不等式を満たす の集合を求める問題だが、和積公式が思い出せない、あるいは使いこなせない答案が多く見受けられた。
(乙)の第3問の整式の問題は、問題文で与えられた数列の定義式をどのように用いればいいのかわからず、途中で解答が終わっている答案が見られた。また、係数比較を用いるものや、数学的帰納法により を導出しようとしている答案についても、計算量の多さから計算ミスをしている答案が多かった。

編集部から
(甲)・(乙)の計算問題のような簡単な問題での失点は気をつけたい。証明問題では前提条件の提示を明確に行えたかどうかで差が表れている。
また、煩雑な計算を整理しながら処理する力も差となって表れたようだ。基本公式を使い損ねている答案も目立つ。
結局のところ、当たり前のことを落ち着いて着実にできるか否かで得点差がつく。焦りの伴う本番入試ほど、基本を大切に臨んで欲しい。
【京大国語】第一問(4)のような本文全体の趣旨まで求められる問題の出来は悪い。
第一問の評論では、問四の出来がよくない。筆者が結論を導くに至るまでの具体的な説明内容と、それらを踏まえた抽象的なまとめの部分の両者を読解して、本文全体の趣旨を説明できているかどうかで差がついてた。
第二問の随筆では、旅客機の比喩やそれに関する説明はできているが、問一や問二で旅客機に関することよりも一歩踏み込んだ説明が書けていない解答が多かった。第二問では、旅客機の説明と、それがどのように読書と関連しているのかまで触れられておらず、点にならない答案が多く見受けられた。
第三問の古文では、問二の正答率が高く、慣用表現の理解の深さが見られた。ただ、問一では、樫の実についての文章だととらえて誤訳している解答も多かった。問三(理系の問四)では「夫に先立たれた」ということは書けているが、心情が推移する前の尼の状況について説明されていない答案が目立った。
編集部から
京大国語ならではの特徴的な設問で差がついたようだ。京大の現代文は文章の根底にある筆者の根本思想や、前提となる教養知識を踏まえたうえで、論旨が問われる。要するに、文章中の一部分を抜粋するだけでは、採点基準をすべて満たすことが難しいのだ。この点をよく理解して対策を行っているかどうかが、回答の出来にそのまま表れている。

【京大化学】第3問の芳香族化合物の構造決定や第4問の高分子化合物の理解度で差がつく!
第1問から第3問は、どの大問でも後半の小問の出来が悪かった。第1問では、問2で単位「kJ/mol」をつけておらず失点する解答がめだった。また、問4のエ・オで、順に「陽」「陰」とする誤りもよく見られた。問6、問7のビタミンCを題材にした問題では大半が白紙だった。
第2問の化学平衡の問題では、問2・問4・問5の計算問題の出来によって、大きな差がついた。一方、問1・問3は、濃度を表す[  ]をつけていない答案がわずかながらあったものの、非常に高い正解率だった。
第3問の有機化学の問題では、大問内の前半の設問と後半の設問とが独立に解けるにもかかわらず、後半の芳香族化合物の構造決定の問題の解答率は非常に低かった。前半の設問では、問3の(理由)で、沸点・融点のデータからまず炭化水素Hの炭素数を決定できているかどうかで差がついていた。後半の設問では、問6・問7で、側鎖の炭素数や炭素骨格、官能基の位置などが正しく決定できていない答案が散見された。
第4問の高分子化合物の問題では、問1については解答してある答案が比較的多かったが、全体として十分に学習が進められていないように思われた。

【京大生物】空欄補充問題は落とせない。
抗体の分子構造の図示など細かい知識で差がつく!

第1問の免疫の問題では、問1の(1)の単答記述はよくできていた。(2)は抗体の分子構造を図示する問題だが、図示するように指示された部位の位置を正しく示せていない答案が多く見られた。また、問6のツベルクリン反応の仕組みを実験データから読み取る問題は出来が悪かった。ツベルクリン自体には白血球を誘引する働きはないが、ツベルクリンによって白血球が変形するというような誤った解釈をしている答案が見受けられた。
第2問の遺伝や形質発現と核酸の問題については、問4や問5、第3問の問3、問5は、白紙答案が多く見られた。解くのに時間がかかるため、後回しにされたためかもしれない。
第4問の生物の集団や生物の進化と分類の問題では、問1の空所補充問題は最も出来がよかったが、問1の(オ)で「新生」を「新生代」というように不要な語句を足してしまうミスもわずかながら見られた。

【京大物理】特に第Ⅱ問でばねの伸び、誘導起電力の理解で大きく差がつく!

第I問の慣性の法則の実験の問題では、(エ)や(オ)で誤答が多く見受けられた。これらは後半の(コ)以降に大きくかかわるため、(エ)・(オ)が出来ているか否かで点数に大きな差がついた。時刻tでのおもりの位置がxであることや、自然長からの伸びが問われていることなどの、問題文の条件の理解で差がついていた。
第II問の電磁気の問題については、全体的にあまり出来はよくない。特にばねで結ばれた二物体の運動(イ,ロ)や,誘導起電力の向きの考察(ハ)~(ホ)でつまずいてしまっているものが多くあり、この2点ができればかなりの差がついた問題だった。
第III問の波の問題においては,まず(1)が見慣れない問題設定だったためか,v=Aϖという関係に気づけるかどうかで出来に差が出ていた。一方(2)は、(お)で反射波の符号が誤っているものが散見された。xを少しずらしてみるなどして確かめてみるとよい。また(3)は偏光板を扱う発展的な内容だったためか、正答率は低かった。

編集部から
3科目ともに、上流の問題で失点したかどうかで解答結果に差が出ている。つまり、最初の問題文の条件を確実に読み取り、整理できたかどうかで正答率が分かれたようだ。見慣れない問題設定であったとしても、丁寧に条件を読み解くことで解法の糸口が見つかることが多いので冷静に取り組みたい。
また、最も気をつけるべきは、誰もが見慣れない発展的な問題ではなく、皆が得点しやすい問題で自分だけが取りこぼすことだ。非常に高い正解率を誇る問題で、単位や記号の漏れのために失点するのは避けたい。どの科目も同様ではあるが、理科ではこういった記号におけるケアレスミスでの失点が足元をすくうことが多いため、念には念を入れた見直しを心がけよう。