得点戦略を考える~京大入試編~ 東大特講・京大特講編集部から

2次試験まで残り1か月と少し。いよいよ追い込み時期だ。ここでは京大入試における得点戦略を考えていきたい。京大は学部・学科などによって、配点が異なる。どの教科の比重が高いかは当然知っておくべきことだ。

あなたが受ける2010年度京大入試の教科別配点は以下のようになる。いずれの学部・学科・入試方式もセンター試験より2次試験のほうが配点が高いが、決して一定なわけではない。例えばセンター試験の配点をとっても比率の高い医(人間健康)、文、法など、比率の低い理、総合人間など。配点比率の高い学部・学科ではセンター試験を軽んじると取り返しのつかないことになる。

学部・学科・
入試方式
センター試験 2次国語 2次地歴 2次数学 2次理科 2次外国語 2次論文・
面接
配点合計
総合人間
(文系)
100 150 100 200   200   750
総合人間
(理系)
100 150   200 200 150   800
250 150 100 100   150   750
教育(文系) 250 200 100 150   200   900
教育(理系) 250 150   200 100 200   900
250 150 50 150   150   750
経済(一般) 250 150 100 150   150   800
経済(論文) 0 100       200 300 600
経済(理系) 300 150   300   200   950
0 100   200 200 150   650
医(医) 250 150   250 300 300 50 1300

(人間健康)
500 100   200 200 200   1200
250 100   200 200 200   950
200 100   250 250 200   1000
350 100   200 200 200   1050

京大入試は文科・理科とも受験に必要な教科・科目数が多い。ということは、私立大などと異なり、1つの教科で失敗したとしても、他の教科ができれば取り返せる可能性が高い。入試本番に向けて、各教科どのように配分して得点するかの具体的なイメージをもつと同時に、いずれかの教科で失敗したときにどのようにカバーして得点するかを考えておけるとよい。例えば、2009年度入試では理系の数学が難化して合格者でも点数が低いという結果になった。数学が得意で、数学で点数を稼ぐことを考えている人は、万が一に備えて数学で失敗したときの得点パターンのイメージも作っておいたほうがいいかもしれない。

合格得点を手に入れるために、学部ごとに頭に入れておいて欲しいことを以下にまとめた。なお、2009年度の入試で実際にどういう戦略を立てて臨んだかなど、詳細な合格者の得点戦略は京大特講『予想問演習』第2回付録「戦略とシミュレーション」で確認できる。

京大文系学部(理系型入試含む)の得点戦略

・センター試験高配点の学部-文、教育、法、経済(一般、理系)

文、法、経済(一般)では合格最低点は6割強。まず配点の約3分の1を占めるセンター試験でとることができる点数の目処を立てるのが重要だ。合格最低点を考えると、センター試験で85%くらいとれたら、2次試験では5割強とることができればよい。ここから2次試験で必要な点数を明確にしたい。2次試験でも英語(外国語)、数学、国語から今までの模試の結果や京大特講『予想問演習』を用いて安定している教科を軸に目標得点を考えよう。例えば、国語の点数が安定して6割とれるのならそれを前提にし、数学が不安定ならその最悪のときを見積もろう。地歴の点数をプラスαの点数と考えられると理想的だ。

経済(理系)では、センター試験の配点が高いので、まずセンター試験の点数の目処を立てるのは経済(一般)などと一緒。あとは配点比率の高い数学で、通常に点数をとれた場合と点数をうまくとれなかった場合を想定して目標点を設定しておきたい。

教育も合格最低点は6割強。基本的には文、法、経済(一般)と同じ考え方だが、若干、英語(外国語)の比率が高く、教育(文系)なら国語、教育(理系)なら数学の比率が高いことに注意。

・センター試験低配点の学部-総合人間、経済(論文)

総合人間はセンター試験の比率が低いので、総合人間(文系)は英語(外国語)、総合人間(理系)は数学と理科でどれだけとれるかが肝になる。まず、その比率の高い教科が今までの模試などでとれているのと同様にとれた場合とうまくいかなかった場合の2つを考えて目標を設定しておきたい。

経済(論文)では、第1段階選抜をクリアすれば、2次試験のみの配点になる。もちろん、配点の5割を占める論文が最重要だが、合格ラインは6割弱なので英語・国語でどの程度取れるかの目処を立てたうえで、落ち着いて論文の試験に臨めるようにしたい。

京大理系学部の得点戦略

・センター試験高配点の学部-医(人間健康)、薬、農

医(人間健康)では合格最低点は5~6割強。まず配点の42%を占めるセンター試験でとれる点数の目処を立てるのが重要だ。センター試験で80%とれたら、2次試験では4割強とれればよい。ここから2次試験で必要な点数を明確にしておきたい。

薬、農も同様の考え方で、合格最低点は学科により異なるが5~6割強。センター試験の配点が薬で26%、農で33%を占めるので、センター試験でとれる点数の目処を先に立てるのが重要。センター試験で85%とることができれば、2次試験に必要なのは5割強程度。仮に余裕を見て6割を目標にするなら、数学、理科、英語(外国語)、国語で得意な教科は7割、苦手な教科は8割を目標にすればよい。2次試験の各教科の目標設定には今までの模試結果や京大特講『予想問演習』での結果を参考に設定するとよいだろう。

・センター試験低配点の学部-理、医(医)、工

理は2次試験だけの勝負。センター試験の得点は関係ない。特に数学と理科の配点が高く、また「数学と理科の得点の合計を用いて30位まで定め」と入学者選抜要項あるので、数学と理科を重視するのは当然。ただし、数学の難易は変化しやすいので、数学で普通に点数をとれた場合と数学で失敗した場合の両方のことを考えておきたい。

医(医)では、センター試験で高得点をとっても安心はできない。センター試験・2次試験の合計で900点を目標にしておきたいから、センター試験で90%を取っても、2次試験では全体で6割強はねらいたい。そのために、2次試験で配点の高い理科と英語(外国語)で貯金をできるようにし、残りを国語と近年難易の変化の激しい数学で補える形にできると理想的。

工もセンター試験の比率は低い。ただ、合格ラインがセンター試験・2次試験全体で50~60%程度なので、センター試験で80%とれていれば、2次試験では5割強でOK。そのために、数学、理科、英語(外国語)で400点とれることを1つの目標にし、残りを国語で補うと考えられるとよい。あと、医(医)のところにも記したが、数学で失敗したときのことも考えた目標設定もしておきたい。