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京大生活

創立以来引き継がれる「自由な学風」。
本物の自由の下で学問をとことん追求できる京大生活の情報をお届けします。

2008.09.17

京大理学部で学ぶ

新しい研究分野を次々と開拓するのが理学部の気風。
ミクロからマクロまで好きな研究に打ち込める


理学科生物科学系 S.Sさん
※所属については、2008年時点のものです。




父と同じ研究の道へ
国内外で認められる成果を出したい


生物学の研究者であった父の影響で、
生物学の面白さについて触れる機会が多かったことが
現在につながっています。
現在、主に取り組んでいるのは植物の分子生物学。
細胞間のコミュニケーションを司る化学物質について研究をしています。
卒業後は大学院に行く予定ですが、
その間に留学なども経験してみたいと思っています。
めざすのは「プロ」の研究者。
研究成果を残すというのはもちろん、
世界中の誰もがまだ解明していないことを、
わかりやすくインパクトのある方法で解き明かしたいと思っています。




■先輩のオススメ講義


生物学セミナーB


教授が指定した論文を読んで、その内容を発表するというものですが、
これがかなりハードなものでした。
ただ要約や概要を説明すればいいというものではなく、
「自分がその研究をしたとして」発表をしなければいけないのです。
論文は、教授の専門分野の中で大きな発見となったものや、
賛否が分かれたものなどがリストになっていて、
その中から最低2本選びます。
発表はプリントをつくって配ったり、
黒板を使ってプレゼンテーションをするなど人それぞれ。
もとの論文は全文英語で書かれてあるため、
説明する台詞を全部原稿に起こしてくる学生もいます。


発表をすることによって、知っておかなければならない学説などが
知識として身につくということはもちろんですが、
「研究とはどんなものか」ということがわかるのがこの授業の
一番の醍醐味です。
今後研究を進めていくにあたり、過去に大きな発見をした研究者が
一体どういうことに着目し、どのように仮説を立て、
どのような条件を設定して研究を行ったかをシミュレーションしているようなものなのです。


もちろん実際に手を動かさなければ本当のところはわかりません。
だけど「面白そうだな」と興味を持ったことに対して結論としての知識ではなく、
解明するためにとられたアプローチを知ることができたので、
研究の面白さを実感することができました。




生物間相互作用


地球上にはいろいろな生物がいますが、
ある生物の行動が別の生物に影響を及ぼすことがあります。
例えば植物は動物に食べられますが、
それによって全滅するわけではありません。
そして生き残った部分は少し変化します。
毒を持つようになったり成長が早くなったりするという具合です。
そのおかげで同じくその植物を食べる別の生き物が損や得をするというのです。


コガネムシとクモリバエの関係を見てみます。
まず春にコガネムシが野ゲシを食べます。
野ゲシは絶えてしまわないために通常よりたくさん成長します。
すると夏に活動し、野ゲシを食べるクモリバエにとってうれしい結果となります。
クモリバエが活動する夏にはすでにコガネムシはいないため、
お互いの存在を全く知らないコガネムシとクモリバエの間に、
野ゲシを仲介とした関係が成り立っているのです。


分子や細胞レベルの勉強を主に行っていた僕には
あまりなじみがない話が多く、新鮮な面白さがありましたが、
そうは言ってもまったく関係がないわけではありません。
こういった研究は一昔前なら、
個体の数を数えるといった方法でしか進められなかったのですが、
最近はバイオテクノロジーの発達により、
こうした現象・進化が起こるのはある分子の働きに大きな原因がある
といった切り口で、その仕組みを理解することができるようになってきています。




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