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創立以来引き継がれる「自由な学風」。 本物の自由の下で学問をとことん追求できる京大生活の情報をお届けします。
2008.10.15
生活に身近なテーマを扱う学部。 自然に恵まれた京都ならではの実験も
地球工学科 羽田野 隆之さん ※所属については、2008年時点のものです。
人のためになる技術を学ぶ工学部 こんなに面白い学問はない!
工学部を選んだのは、数学や物理に興味があったから。 それに6学科もあるので、出願ぎりぎりまで やりたいことを探せるなって思ったんです。 最終的には幅広い知見が養えそうな地球工学科に決めました。 入学後は身の回りの不思議から世界レベルの環境問題まで、 様々な物事をいろいろな視点から学べてとても面白かった。 市民工学という「人のためになる技術」という考え方も 自分に合っていたと思います。 就職はIT関係にしたのですが、 これは1回生のときに学んだプログラミングの講義で、 すっかりコンピュータに「はまった」から。 ちょっと変わった選択かもしれませんが、 好きなものとどこで出合うかは、人それぞれですからね。
■先輩のオススメ講義
「水理学および演習」「水理実験」
本来は座学と実験がそれぞれ別の講義なのですが、 それぞれの内容はかなり関連性が高いということもあり、 ほとんどの学生はセットで履修します。 実験は主に宇治川の防災ラボや桂キャンパスの実験場で行います。 例えば波の実験では、実験用の大きな水路に大量の水を流し、 人工の波をつくります。 感覚的には押し寄せてくるイメージがある波ですが、 実は、水がその場でただ回転運動をしているだけなのです。 そのエネルギーが伝わるから、次々に押し寄せてくるように見える。 ちょうど、スポーツ観戦などをするときに、 たくさんの人が手をつないでウェーブをつくるようなもの。 個人個人はその場で立ったり座ったりするだけなのですが、 見ていると端からだんだん動いてくるように見えますよね? 水の上にピンポン球を置いて観察するとよくわかるのですが、 楕円を描いています。 実験ではまず、 水が往復しているように見える長さと波の高さを測ります。 レーダー計測器などの最先端機器を用いて、 水深や波の高さ、波の周期などを測るのです。 そしてこれらの値を理論式に当てはめ理論式から求めた値と 比較することで、理論式と実験結果との相違点を考察します。 実際には水の粘性や水と水槽との摩擦などにより、 若干の誤差は出るのですが、ほぼ一致した値が出ます。
自然は「理論」だけでは通用しない側面もあります。 将来仕事で実際に対峙したときに、 知識ではなく体感としてとらえられているか、 ということは大きな差が出てくると思いますね。
測量学および実習
これも座学と実習がセットになった講義です。 初回の授業では、なんと4時間半ぶっ続けで 測量についての知識を習得します。 その後、機材の扱い方など学び、 続いて三角測量や多角測量など いろいろな測量の方法を試してみます。
例えば、三角測量はまず基準となる地点に、 望遠鏡のようなものがついた測量器を立てます。 目標となる地点には、ほかの学生が棒を立て、 望遠鏡を覗いて1本目の棒の中心線に標準を合わせます。 ここで測量器のボタンを押すと、 0度にセットされます。次に測量器の上部を回転させて、 2本目の棒の中心線に標準を合わせます。 ここでもう一度ボタンを押すと、 測量器の上部が回転した分の角度が表示されます。 つまりこれが基準点から見た2つの棒の間の角度。 目標点と目標点の間(棒と棒の間)の距離は基準点から見た角度と、 一辺(基準点から一方の棒までの長さ)から計算によって導きだすことが できます。
基礎的な測量方法が身についたところで野外へ。 実際に測量を行う地として選ばれたのは春うららかな鴨川でした。 その日の課題は鴨川の地図をつくるというもので、 6人ずつのグループに分かれて、それぞれが自分たちの受け持ち区間の 川岸の形や高低差を地図にプロットしていきます。 ぽかぽかと暖かな陽気に、思わず講義中という緊張感も緩み、 「あ、魚がいた」「鴨、かわいい」など余計なことも目に入ります。 おかげで終了時間間際になって、誤差のない地図を提出できるかどうか、 かなり焦る羽目になりました。
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