東大・京大合格戦略ブログ

9人の√T√Kブレーンの視点

東大・京大合格者を多数輩出する全国の難関高校教諭陣が、合格の秘訣をテーマ別に複数の視点で切ることで多角的に語る。ほぼ毎週更新

黒河 潤二 先生 (親和中・親和女子高等学校)

『東大世界史講座』執筆。
神戸の名門女子校である親和中・親和女子高等学校で社会科・地歴(世界史)公民科の教鞭をとる。東大世界史を長年にわたって分析し、東大世界史の攻略に必要な視点と、科目を越えた「学びに向き合う資質」を解き明かす。

THE ブレイクスルー

本当にやるべきことを自分自身に問い直しながら、ブレイクスルーするまであきらめない

私が今まで見てきた事例の中では、後半期に突然ブレイクスルーして成績を伸ばす生徒よりも、最後まで成績の伸びが見えない状態だったのに、なぜか合格していったという生徒のほうが多いように思います。そういう生徒に共通しているのは、とにかく「あきらめない」という姿勢です。何度も何度も添削してほしいとやって来て、その都度、真っ赤になった答案を返されても、また添削してもらいにやってくる。こうした、あきらめない姿勢は、おそらく「志望大にどれだけ思い入れがあるか」「どこまで東大や京大に入りたいという気持ちを持って最後まで勉強できるか」に支えられているのだと思います。
「志望大のランクを落としてもいいや」と思った時点で受験には負けてしまいます。これからの時期は、精神的に打たれ弱い状態ではなかなか合格が難しいと思います。気持ちが落ちこんでも「もう、ダメだ」と思わず、合格したあとの大学生活などをイメージしながら、「志望大をあきらめず、さらに頑張ろう」と前向きに考えたほうがいいでしょう。

 

■ブレイクスルーするには“変えないこと”も大切
もうひとつの共通点として、自分の生活ペースを崩さず、最後まで学校の授業に頼って勉強した生徒のほうが、最終的に第一志望の合格を勝ちとってきた率が高いように感じます。
塾や予備校に通っている生徒の中には、学校の宿題よりも塾の課題を優先する生徒もいますが、そうすると学校の授業がわからなくなり、その結果、学校の授業と塾の講義、両方とも身につかなくなってしまうという悪循環に陥るケースが多くみられます。もちろん学校と塾、両方の授業を100%消化できれば、当然成績も伸びます。でも、そういう生徒はひと握りに過ぎません。塾に通っていることを、お守りのように考えている人もいるようですが、それは流行の問題集を買ってきて、本棚に並べて安心しているのと同じことです。自分が「これだ!」と決めたものに最後まで頼りきれるというのも、ひとつの能力だと思いますね。
そういう意味では、ブレイクスルーするためには“何かを変えること”よりも、“今までのやり方を変えないこと”のほうが大切なのです。言い換えれば“ブレイクスルーするまで耐え、決してあきらめないこと”ですね。今の時代は多くの情報が氾濫しているので気持ちが揺らぎやすく、変えないことが難しい面もあります。しかし、だからこそ初志貫徹し、自分が決めたものに対して粘り抜く姿勢を大切にしてほしいのです。

■同じミスを繰り返さないことで合格に近づく
最後にブレイクスルーしていくために、もう1つアドバイスをするならば、「過去のミスを繰り返さないようにすること」でしょうね。私は生徒たちには「高3になって受けた模試をすべてやり直しなさい。間違った問題はノートに抜き出して復習しなさい」とよく言っています。東大をめざしている受験生はたいてい数多くの模試を受けていると思いますが、判定だけ見て答案を捨ててしまうような受験生は、同じような問題が本番で出されても同じミスを繰り返し、点数を落としてしまうのです。これほどバカらしいことはありません。過去の模試はきちんと見直すべきですし、間違った箇所をノートにまとめて弱点を補強するべきです。そして、本番の試験会場には、自分の弱点のつまったそのノート1冊を持っていけばいいのです。過去のミスを繰り返さなければ、試験に受かる確率はかなり上がるでしょう。
これからの時期、ブレイクスルーに向かうためには、むやみに新しいことに手を出したり、周囲にあふれる受験情報に惑わされたりせず、「いまやるべきことがきちんとできているのか?」を自分自身に問い直すことこそが最も大切なのではないでしょうか。

コメントを送る

ハンドルネーム

※ハンドルネームには本名を記入しないでください。

コメント

※お送りいただいたコメントは、執筆の先生、及び、東大特講√T・京大特講√K編集部がすべて確認させていただきますが、ご質問には必ずしも回答しかねますので、ご了承ください。

※お送りいただいたコメントは、今後のコンテンツの参考や資料として文中に引用させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

 

トラックバックURL

http://blog.benesse.ne.jp/rtk/mt-tb.cgi/283